Web制作を学び、実務などでアウトプットを始めると、必ず一度は頭をよぎる問いがあります。「自分はデザインとコーディング、一体どっちに向いているんだろう?」という話です。
実務を通じて僕自身が感じたことや、現場で得た視点を整理して、現時点での結論をまとめてみます。
デザインは「不正解」を潰すロジックの積み重ね
デザインというと「センス」という言葉に圧倒されがちですが、研修先の講師の方はこう言いました。
「デザインに正解はない。でも、不正解はある」
この言葉で、僕はすごく視界が開けました。初心者がいきなり100点の正解を生み出すのは難しくても、理論に基づいて「不正解(素人感、ルール違反)」を避けることはできるからです。
余白、配色、フォントのルールを守り、ロジックで不正解を徹底的に排除して、クライアントの求める「正解の範囲内」に泥臭く着地させる。そう考えると、デザインも非常にロジカルな作業なのだと気づきました。
コーディングは「たまたま」を「再現性」に変える執着
一方で、コーディングは白黒がはっきりつく世界。ここで重要だと思うのは、検証ツールをいじり倒して「なんか知らんけど直った」という瞬間への向き合い方です。
- 「たまたまできた」は一過性のもの: 理由がわからない成功は再現性がなく、次に同じ問題が起きた時にまた同じ時間を溶かすことになる。
- 「なぜできたか?」を深掘りする: そこで一歩踏み止まってロジックを解体し、スキル(必然)に変えられるか。
この「一見遠回りに見える深掘り」を積み重ねて自分の知識として吸収できる人、つまり「再現性」に執着できる人は、コーダーとしての資質があるのだと感じています。
なぜ「主軸」を決める必要があるのか
効率を追求していくと、結局は「どっちか」ではなく「どっちをベース(主軸)にするか」という生存戦略の話に行き着きます。理由は、脳のメモリを節約するためです。
デザイン(右脳的)とコーディング(左脳的)をなんとなく並行していると、脳のスイッチングコスト(切り替えの無駄)が膨大になります。「今はどちらのモードか」を明確にしないと、作業のエイムが合いません。
- 器用貧乏を避ける: 現場はスペシャリストの集団。「どっちも80点」より「これこそが本職」と言い切れる主軸がある方が、結果的に付加価値が上がります。
- 投資先を絞る: 主軸が決まれば、デザインの時間は「コーディングしやすい設計を作る時間」と割り切れ、学習のエイムも定まります。
最後は「やってて面白い方」が最強
いろいろと理屈を並べましたが、最終的に行き着くのは驚くほどシンプルな答えでした。
「結局、どっちをやっている時が一番面白いか」
時間を忘れて没頭できる。エラーや不正解にぶつかっても、「次はこうしてみよう」と前向きに格闘できる。その「面白がれる力」こそが、一番の適性なんだと思います。
どっちもやるのは当たり前。でも、最後は自分の直感を信じて、「どっちで飯を食う覚悟を持つか」を決めて深掘りしてみる。それが、制作のスピードを加速させる唯一の正解かもしれません。

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